墓地の境界について

不動産の場合は、境界というものが存在して、売買をするときは、それを明示しなければなりません。
墓地の場合はどうなのでしょう?

大きな意味では境界は存在します。
区画が分かれている霊園などでは、ピンやペンキなどで明らかにされていますし、基礎コンクリートなどがあれば、その中心が境界になります。
しかし、墓地は宅地などの所有権とは違い、永代使用権ですので登記ができません。そういう意味では、法的な境界というのは存在せず、墓地管理者の指示に従うということです。
通常、巻き石をする場合は、下側に敷くセメントが少しはみ出すことがありますので、隣地が建て易い様に数mmは控えておくのがマナーとなっています。公営墓地であれば、越境して巻き石をした場合、修復工事命令が出されるときもあります。

墓地境界
公営墓地の境界杭と境界プレート
さて、では昔からある村墓地などはどうなのでしょうか?

このようなところは、墓地管理者を自治体の町が兼ねている場合が多く、細かい管理はされていないところが多くあります。ひどいところでは建てたもの勝ち状態となり、従来通路として使用されていたところに建立し、以前からある奥のお墓参りや追加工事が困難になっているケースがあります。このような工事を平気でする悪質な石材店には呆れ返りますが、工事を依頼されるお施主様、管理者の方も責任を常識と責任を持っていただきたいと思います。

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土葬のお墓の取扱い

【閲覧注意】土葬のお話は、気持ち悪くなる方がおられるかもしれませんので、お読みになる前に十分ご注意下さい。

地方に行くと、つい最近まで土葬(火葬場でご遺体を焼かずに、大きな木桶や甕「かめ」に入れて埋める)であったお墓があります。このようなお墓を撤去や移転、建て替えをする場合、お骨はどのように取り扱うのでしょうか?

お骨はどのような状態で埋まっているのか?

まず、お骨が残っているかどうかですが、埋葬の仕方で少し違うようです。木桶などでは早くにご遺体が腐敗するので、数十年で肉部分は無くなっています。しかし、焼いていないお骨は結構残っており、特に大腿骨などの太い部分はきれいな形で存在しています。

一方、甕に入っている場合は蓋をして密閉しているときがあり、この場合はバクテリアの侵入が妨げられているため、肉部分が腐敗せずに液体状に溶けています。ですので、甕から出すときに赤色を含んだ肌色の液体が出てきます。骨や髪の毛は甕の底にこびりついてますが、50年以上経っていてもきれいな色や形をしています。腐敗していませんから、稀に筋肉や内臓が硬質化して一部残っている場合もあるそうです。

実際の掘り出し作業の注意点

さて、実際に作業となれば1.5m以上は土を掘り出す必要がありますし、木桶の場合は腐敗してますから臭いもきついものがあります。甕の場合は、クレーンや三又など吊り道具を必要とし、職人も心身的にかなり大変な作業になります。また、地中の土は地震や地下水の影響で動いており、ご遺体自体が移動して、墓石の真下に無い場合もあります。さらに隣の墓石と間隔が無い場合は、隣の基礎が傾く危険性もあります。

古いお墓と同じ場所に新しいお墓を建立する場合は、お骨を掘り出す必要もないのですが、移転したり、墓じまいをする場合はどうしたらよいのでしょう?

先ほど述べたように土葬のお骨を取り出すには費用もかかり、隣の墓石に迷惑をかけるリスクもあります。ご先祖様には申し訳ないのですが、土に還っていただいたという意味で、墓石下の土のみ少し採取し、骨壺かさらし袋に入れて、次の納骨場所に納めるというのが良いと思われます。撤去後の墓地は管理者に返還されますが、最近のお墓の納骨室(カロート)は30㎝ほどしか掘らないと思いますので、埋まっているお骨が出てくることは無いと思います。

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お墓の背面に彫る文字について

お墓の背面には、通常は建立年月建立者名を彫ります。

背面写真

また、建立者の名前で、生前の場合は赤色を入れ、お亡くなりになると赤色を抜き、周りと同じ色(この場合は白)を入れます。建立者なのですがお墓の場合は「建之」の文字を使用します。

この写真のお施主様は浄土真宗でしたので、建立年月のあとには何も付けないのですが、その他の宗教の場合には吉日を付ける場合もあります。

弊社では、文字彫り作業の前に必ず文字原稿をご確認いただいております。お名前の文字違いなどのミスを避けるためですので、必ず複数のご遺族でご確認いただけますようお願いいたします。

万が一、確認ミスで間違えて彫ってしまったら、後で石粉などを詰めて修正することもありますが、全く分からないほどにはなりませんので、よくよくご注意お願いします。

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